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第1編-第5章 町国民保護計画が対象とする事態

第5章 町国民保護計画が対象とする事態

 

1 武力攻撃事態

町国民保護計画においては、武力攻撃事態として、県国民保護計画において想定されている事態を対象とする。

なお、基本指針においては、以下に掲げる4類型が対象として想定されている。

 

(1) 着上陸侵攻

・一般的に国民保護措置を実施すべき地域が広範囲になるとともに、その期間も比較的長期に及ぶことが予想される。また、敵国による船舶、戦闘機の集結の状況、我が国へ侵攻する船舶等の方向等を勘案して、武力攻撃予測事態において住民の避難を行うことも予想される。

・船舶により上陸を行う場合は、上陸用の小型船舶等が接岸容易な地形を有する沿岸部が当初の侵攻目標となりやすいと考えられる。

・航空機により侵攻部隊を投入する場合には、大型の輸送機が離着陸可能な空港が存在する地域が目標となる可能性が高く、当該空港が上陸用の小型船舶等の接岸容易な地域と隣接している場合には特に目標となりやすいと考えられる。なお、着上陸侵攻の場合、それに先立ち航空機や弾道ミサイルによる攻撃が実施される可能性が高いと考えられる。

・主として、爆弾、砲弾等による家屋、施設等の破壊、火災等が考えられ、石油コンビナートなど、攻撃目標となる施設の種類によっては、二次被害の発生が想定される。

・事前の準備が可能であり、戦闘が予想される地域から先行して避難させるとともに、広域避難が必要となる。広範囲にわたる武力攻撃災害が想定され、武力攻撃が終結した後の復旧が重要な課題となる。

 

(2) ゲリラや特殊部隊による攻撃

・警察、自衛隊等による監視活動等により、その兆候の早期発見に努めることとなるが、敵もその行動を秘匿するため、あらゆる手段を使用することが想定されることから、事前にその活動を予測あるいは察知できず、突発的に被害が生ずることも考えられる。そのため、都市部の経済の中枢、鉄道、橋りょう、ダム、原子力関連施設などに対する注意が必要である。

・少人数のグループにより行われるため、使用可能な武器も限定されることから、主な被害は施設の破壊等が考えられる。したがって、被害の範囲は比較的狭い範囲に限定されるのが一般的であるが、攻撃目標となる施設の種類によっては、二次被害の発生も想定され、例えば原子力事業所が攻撃された場合には被害の範囲が拡大するおそれがある。また、汚い爆弾(以下「ダーティボム」という。)が使用される場合がある。

   ・ゲリラや特殊部隊の危害が住民に及ぶおそれがある地域においては、市町村(消防機関を含む。)と都道府県、都道府県警察、海上保安庁及び自衛隊が連携し、武力攻撃の態様に応じて、攻撃当初は屋内に一時避難させ、その後、関係機関が安全の措置を講じつつ適当な避難地に移動させる等適切な対応を行う。事態の状況により、都道府県知事の緊急通報の発令、市町村長又は都道府県知事の退避の指示又は警戒区域の設定など時宜に応じた措置を行うことが必要である。

 

(3) 弾道ミサイル攻撃

・発射の兆候を事前に察知した場合でも、発射された段階で攻撃目標を特定することは極めて困難である。さらに、極めて短時間で我が国に着弾することが予想され、弾頭の種類(通常弾頭又はNBC弾頭)を着弾前に特定することは困難であるとともに、弾頭の種類に応じて、被害の様相及び対応が大きく異なる。

・通常弾頭の場合には、NBC弾頭の場合と比較して、被害は局限され、家屋、施設等の破壊、火災等が考えられる。

・弾道ミサイルは発射後短時間で着弾することが予想されるため、迅速な情報伝達体制と適切な対応によって被害を局限化することが重要であり、屋内への避難や消火活動が中心となる。

 

(4) 航空攻撃

・弾道ミサイル攻撃の場合に比べその兆候を察知することは比較的容易であるが、対応の時間が少なく、また攻撃

目標を特定することが困難である。

・航空攻撃を行う側の意図及び弾薬の種類等により異なるが、その威力を最大限に発揮することを敵国が意図すれば都市部が主要な目標となることも想定される。また、ライフラインのインフラ施設が目標となることもあり得る。

・なお、航空攻撃はその意図が達成されるまで繰り返し行われることも考えられる。

・通常弾頭の場合には、家屋、施設等の破壊、火災等が考えられる。

・攻撃目標を早期に判定することは困難であることから、攻撃の目標地を限定せずに屋内への避難等の避難措置を広範囲に指示する必要がある。その安全を確保しなければ周辺の地域に著しい被害を生じさせるおそれがあると認められる生活関連等施設に対する攻撃のおそれがある場合は、被害が拡大するおそれがあるため、特に当該生活関連等施設の安全確保、武力攻撃災害の発生・拡大の防止等の措置を実施する必要がある。

 

2 緊急対処事態

町国民保護計画においては、緊急対処事態として、県国民保護計画において想定されている事態を対象とする。

なお、基本指針においては、以下に掲げる事態例が対象として想定されている。

 

(1) 攻撃対象施設等による分類

① 危険性を内在する物質を有する施設等に対する攻撃が行われる事態

原子力事業所等の破壊、可燃性ガス貯蔵施設等の爆破、ダムの破壊

② 多数の人が集合する施設、大量輸送機関等に対する攻撃が行われる事態

大規模集客施設・ターミナル駅等の爆破、列車等の爆破

 

(2) 攻撃手段による分類

① 多数の人を殺傷する特性を有する物質等による攻撃が行われる事態

ダーティボム等の爆発による放射能の拡散、炭疽菌等生物剤の航空機等による大量散布、市街地等におけるサリン等化学剤の大量散布、水源地に対する毒素等の混入

② 破壊の手段として交通機関を用いた攻撃等が行われる事態

航空機等による多数の死傷者を伴う自爆テロ、弾道ミサイル等の飛来

 

3 本町において特に留意すべき事項

武力攻撃事態等は、その時点における国際情勢や特定の国又は国際組織との関係、相手方の意図、攻撃能力等の

複雑な要素が絡み合って発生するものであり、その事態を一概に想定することは困難である。

現在の情勢下では、我が国に対する着上陸侵攻やそれと連携した航空攻撃の可能性は低いと考えられており、本

町の地理的条件や社会的特性を踏まえると、弾道ミサイルによる攻撃、あるいはテロ攻撃といった事態が想定され

ることになる。

本町の場合、

○高齢者率が34%と高く、災害時要援護者(独居高齢者世帯)対策が必要となる。(H18.4現在 3,713人)

○発電所、ダム、簡易水道施設等の対策が必要である。

○観光施設(大規模集客施設)があり、時期によっては県外、町外からの来町者が多くなるためこれらの対応を考慮する必要がある。

○町面積の約88%を山林が占め、中山間地域に集落が散在している。(孤立集落)

○隣県に原子力発電所が多数設置されている。

といった特性に配慮した対応が必要となる。

    

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